東京顕微鏡専門歯科医院 Advanced Care Denta Office

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東京脳神経内分泌栄養咬合摂食嚥下
口腔リハビリテーション研究会

東京顕微鏡専門歯科衛生士YU

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~食べる機能の発達ステップ~

ミルクを吸う(哺乳機能•原始反射)→食べるときに口を閉じる(成人嚥下•補食機能)→食べ物を舌で押しつぶす(押しつぶし機能)→食べ物を歯茎や歯ですりつぶす(すりつぶし•咀嚼機能)→手で食べ物を食べる•前歯でかじりとる、一口量を覚える(手づかみ食べ機能)→道具を使って食べる(食具•食器食べ機能)

 

「3歳頃にはほぼ大人と同じような食べ物を同じように食べることができるようになる。障害をもっているとさらに長い期間がかかる」

 

~混合歯列から永久歯列へ~

•5~6歳くらいで乳歯が抜け始めて大人の歯に生え変っていきます

•小学生の間は次々に歯が生え変わっていくので、噛みづらさが出てきます

•大人の歯が生えそろうのは小学校6年生くらいから中学生頃です

•幼児期~学童期は歯の生え方が食べ方に影響しやすい時期です→そのときは食べやすい食事に変えてあげることも大切

 

~食べる機能~

(ニュートリー株式会社より引用)

 

 

~摂食嚥下障害の症状~

•むせ

•噛まずに丸呑み

•逆嚥下

•舌突出

•食べこぼし

•スプーン噛み

•摂食拒否(拒食)

 

~発達期の摂食嚥下障害の原因~

•器質的要因:口蓋裂、歯列不正、腫瘍、

•神経学的要因:脳性麻痺、ダウン症、知的障害、筋ジストロフィー

•心理学的要因:拒食、食事恐怖、経管依存

•発達的要因:離乳期における不適切な養育環境などにより発達が阻害された状態

 

~摂食嚥下障害に導く阻害要因~

•感覚運動体験不足(発達に重要)

•中枢神経の障害

•形態発達の不調和

•関連筋群の非協調運動

•不適切な食環境(摂食姿勢、食形態、摂食器具、介助方法)

 

~重症児の高齢化の問題~

•精神運動機能の退行

•嚥下機能の退行

•骨折

•易感染性

•生活習慣病

•悪性新生物

アテトーゼ型脳性麻痺の頸椎症(大脳基底核の病変に基づく不随意運動 )

•薬剤の代謝排泄経路である腎臓と肝臓の機能低下

 

摂食嚥下機能(口腔から咽頭)「年長で筋力が落ちてくると誤嚥するようになる」 

      (咽頭から食道)胃食道逆流現象→逆流性食道炎→頻回嘔吐、コーヒー様残渣様嘔吐(胃・十二指腸からの出血)、吐血→栄養障害、貧血

 

~脳性麻痺の摂食嚥下障害の特徴~

•未熟性

•筋緊張の影響

•異常パターンの獲得

•加齢の問題

•四肢体幹の運動障害と姿勢の異常が主症状

•重度の場合、しばしば顔面、口腔領域の運動機能に問題がある

•呼吸障害や痙攣発作、様々な程度の知能の遅れを併せもつこともある

•筋緊張異常による摂食嚥下機能への影響が大きい

 

~脳性麻痺の口腔の特徴~

•先天的あるいは2次的に起こる症状

 口腔形態の異常

 歯列の異常

 不正咬合

•発声や構音、咀嚼嚥下機能に影響する

 

脳性麻痺の場合、一過性の下部食道括約部の弛緩が原因で胃食道逆流(GER)が起こることが多い。

食後すぐに寝かさない、摂食嚥下機能に適切な範囲内で流動性の低い食形態を試みる。繰り返すGERによる口腔粘膜への炎症、歯の脱灰に注意し対応する。

 

~ダウン症候群の摂食嚥下障害の特徴~

•舌の挺出

•流涎の増加

•哺乳力の弱さ(徐々に改善)

•咀嚼機能の獲得が遅れる

•まる飲み傾向

•特定の食物や飲み物へのこだわり

 

~ダウン症候群の口腔の特徴~

•永久歯の先天性欠如

•歯列不正(反対咬合)になりやすい

•短根歯が多い

•舌の低緊張のため大きく見える

•歯周病に罹患しやすいく進行が早い

•口蓋は狭窄している

•歯の萌出時期が遅い

 

平均寿命は50歳を超えたが、ダウン症候群は老化が早く加齢とともにアルツハイマー病を発症し、 50代で50%異常が罹患するとされる。成人以降は嚥下機能が悪化することが多い。白米や麺類などを好む傾向があり、強度の偏食傾向が出ることがあるため、栄養面などの配慮が必要。

 

~知的障害児•者の摂食嚥下の問題点~

•口腔器官の麻痺は少ないが、筋の低緊張の問題が多い

•摂食機能になんらかの支障があっても問題視されにくい(周囲の「自食できればそれで良い」という考え方)

•まる飲みや窒息事故また、手と口の非協調のための食べこぼしなどが多い

•高齢になると咽頭機能の衰えとともに窒息の危険性が高まる

•脳に作用する薬剤の副作用として、眠気や舌の不随運動が出現する

•加齢により咽頭の問題(嚥下障害)が増える

 

~自閉症スペクトラム(ASD)の摂食~

 •偏食が問題になることが多いが、成長発育に影響が出ることは稀

•保護者の不安を取り除くことが大切

•食事中に立ち歩く、物を投げる行動が問題になる

•保護者の認識がなくても摂食嚥下機能評価は必要

•偏食や丸呑みが関係していることもある

•強いこだわりがあることが多いので新しい物に挑戦せず、特定の物を特定の方法で調理されたものを好む

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