東京顕微鏡専門歯科医院

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発達期

ヒトが生まれてから食べる機能の基本が発達する期間を「発達期」といいます。

 

発達期は身体成長に伴う摂食嚥下器官の構造的な変化に加えて、運動機能、感覚機能、認知機能の変化も著しい時期です。発達期において食事は身体の成長のみならず、情緒面、社会性、コミュニケーションの発達に大きく寄与します。食事は五感を通じて刺激を与え、好ましい刺激は好奇心に繋がり意欲を引き出すことができます。一方で食事における不快な刺激や経験は、防御的な摂食嚥下パターンを引き起こし、摂食行動に負の影響を及ぼします。

発達期の初期において母乳などの液体から固形食への移行は、新たな食物形態を経験することにより、生来備わっている自律的・反射的な運動から、より成熟した随意的な運動を獲得することにより行われます。つまり食物から受け取る感覚入力の違い(かたさ、大きさ、形、温度、水分含有量、口腔から咽頭への移動速度)を認識することにより、それぞれの入力刺激に合わせて口腔運動を駆使して、嚥下するのに適切なかたさ、大きさ、形に処理することを自ら学習します。そのため、より成熟した運動を引き出す可能性の高い食事をその都度選択していく必要があります。

また摂食を通し味覚を育てることはとても重要です。健常児において離乳か完了する時期までは、できる限り素材そのものの味に触れさせることが望ましいとされています。多くの食品の味を体験することで、味覚領域の神経回路の発達を促し、味覚の感受性が変化します。そして離乳期を過ぎる頃には甘味・塩味・酸味などの味をはっきりと認識できるようになり、それらが複雑に混ざった、より幅広い味を楽しむことができるようになります。幼児食では、この発達に合わせ、料理に用いる食材や調味料の種類を徐々に増やしていきます。また、味覚の発達と合わせて、口腔・歯の発育もみられ、食べ方にも変化が見られます。食べ物を舌で押しつぶしたり歯茎で噛んだりできるようになると、食べ物の香りや食感もより感じられるようになります。味や食感、さらには見た目や香り、音など、五感から得られる情報がすべて統合され「食事の楽しさ、おいしさ」といった嗜好性が記憶されるようになることから、味覚だけでなく五感すべてを体験させ育てる離乳食・幼児食が理想であるとされます。

食べる機能の発達

赤ちゃんは生まれてすぐにお母さんのおっぱいを吸うことができます。

この哺乳機能は原始反射といい、生まれつきもっている自分の意思によらない不随意の運動です。成長するに従って、4〜5ヶ月頃消えていくものです。

それに対し、食べる機能は生まれつきもっているものではありません。成長する過程で、発達・獲得される随意運動です。ヒトが食べる機能を獲得する期間を「発達期」といいます。

「摂食機能発達の8段階」

経口摂取準備期(哺乳期)

乳首を奥まで引き込み、上顎と舌で包み込んで吸啜します。舌が下唇の外に出て前後運動しています。

嚥下機能獲得期・捕食機能獲得期(離乳初期)

舌が前後に動くようになり、口にためて舌でのどの奥に食べ物を送り、のみ込めるようになる。口唇を閉じて捕食や嚥下ができるようになります。乳児嚥下から成人嚥下の獲得です。

押しつぶし機能獲得期(離乳中期)

舌が前後に加えて上下にも動き、上顎と舌で食べ物をつぶすことができるようになる。それに伴い口唇は左右対称に引かれます。

すり潰し機能獲得期(離乳後期)

舌が前後、上下のほか左右にも動き舌で食べ物を移動させながら歯ぐきでものをつぶすことができるようになる。口角の動きは左右非対称になります。咀嚼時、舌と頬は歯列上の食塊を保持することができます。

自食準備期・手づかみ食べ機能獲得期・食具、食器機能獲得期

遊び食べは自食の準備です。手づかみ食べが獲得された後、道具を用いる食具・食器食べが獲得されていきます。この時期の「手づかみ食べ」は自食機能を獲得する上でとても重要です。手づかみ食べから、手からの感覚情報、一口量のコントロール(前歯でのかじりとり)、口の前方をつかう練習、食べる意欲をえることができます。

この食べる機能が発達する発達期に障害がおこると、基本的な機能が獲得できないことを発達期障害といいます。摂食・嚥下障害に関わる要因として、感覚運動体験不足・肢体不自由・知的障害・神経筋疾患・形態異常・精神心理的問題・食環境の不適(摂食姿勢、食物形態・食器、食具)などがあります。摂食嚥下障害の原因疾患として、低出生体重児・口蓋裂・小顎症・喉頭軟化症・食道狭窄症・脳性麻痺・染色体異常・筋ジストロフィー・咽頭食道機能障害・感染症・心疾患・呼吸器疾患・摂食拒否・経管依存症・口腔乾燥症・口内炎などがあります。

摂食機能獲得不全の8段階

摂食嚥機能障害に対する摂食機能訓練があります。

食環境・食内容・間接訓練(姿勢保持、可動訓練、呼吸、脱感作療法、嚥下促通、筋訓練)・直接訓練(嚥下、捕食、咀嚼訓練、自食訓練、水分摂取訓練)などに分類されます。

発達に遅れのある子どもに対する摂食嚥機能発達の考え方

・子どもの発達は個人差が大きい

・離乳の進め方は必ずしも月齢に合わせる必要はない

・子ども自身の食べる機能に合わせることが最も大切である