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話す事(呼吸・発音・構音)

発音は、音声器官を通じて発出される言語音に関することをいいます。

構音は、声門より上部の音声器官の働きをいいます。言語音が作られる過程は以下の5段階となります。

1  呼吸(肺、気管)

2 発音(音声器官)

3 共鳴(鼻腔・口腔)

4 構音(声門より上部の音声器官)

5 制御・統合(脳神経)

 

口腔は咀嚼・呼吸器官であるとともに、構音器官としても重要であります。例えば、加齢や疾患により脳内で変化が起きれば、制御・統合機能に影響を及ぼし、発音障害が起きます。また、口腔内の変化(歯の喪失や補綴装置の装着)によって、構音に影響が生じることは容易に想像できます。したがって、歯科で補綴処置を行う場合は、構音機能に十分に配慮する必要があります。構音機能を調べる検査にパラトグラム法というものがあります。

言語音は気管、喉頭、咽頭、鼻腔、口蓋、舌、口唇などの活動で産生されますが、これらに器質的障害(口唇裂、口蓋裂、顎骨欠損、舌切除、舌小帯短縮症、咬合異常、歯列不正など)があると構音障害が起こります。これに対して、機能的構音障害(構音発達の遅れや構音習得過程での間違った学習)があり、カ行やサ行に現れます。構音障害は、歯音(サ・ス・セ・ソ・ザ・ズ・ゼ・ゾ・ツ・ヅ)、歯茎音(タ・テ・ト・ダ・デ・ド・シ・ジ・チ・ヂ・ナ行・ラ行)、弾音(ラ行)に多くみられることが知られています。

1 運動障害性構音障害

高齢者の構音障害の大部分を占めます。言語の想起・理解能力は保たれているが、運動能力の低下や障害により明瞭な発音ができない状態。原因としては、脳血管疾患、頭部外傷のほかに、進行性の神経疾患(筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病)によるものがあります。

2 聴覚障害による構音障害

一般的に高齢者の50%以上に何らかの聴覚障害(老人性難聴)があるといわれています。特徴として高音域が聞こえづらくなり、語音聴力(音は聞こえるが言葉はわからない)が低下します。コミュニケーションが行えないなどの問題が起こります。

3 構音器官切除後の後遺症による障害

口腔・舌・中咽頭部に発生した悪性腫瘍などを切除し、再建外科を適用した場合においても、範囲や部位によっては後遺症として構音障害が発生します。日本人のがんの発症率は年々増加傾向です。後遺症としての構音障害の対応がますます必要となる場合があります。

4 オーラルジスキネジアによる構音障害

オーラルジスキネジアとは、舌、下顎、口腔、口唇などの不随意運動をいいます。パーキンソン病に対する薬の副作用が主な原因とされていますが、加齢によっても発症するといわれています。さまざまな病態を呈し、また不随意な運動のために構音器官のコントロールが悪く発音が不明瞭となります。