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口腔機能発達不全症

 

口腔機能発達不全症に関する基本的な考え方

すでに完成され正常な口腔機能を獲得している成人では、機能異常が生じた場合以前に獲得し得ていた 機能へ回復・訓練をすることで可及的に元の正常な口腔機能に復帰することができます。つまり成人の場合は回復するための目標がありますが、小児期の口腔機能は常に機能の発達・獲得の過程にあり、各成長のステージにおいて正常な状態も変化し機能の発達が遅れていたり誤った機能の獲得があればその修正回復を早い段階で行うことが重要です。器質的な異常や疾病によるものではなく、器質的に異常はないが機能の獲得が遅れている状態を見極め正しい成長に導くための評価基準と考えます。

 

口腔機能発達不全症の特徴

疾患名「口腔機能発達不全症」

病態  「食べる機能」「話す機能」「その他の機能」が十分に発達していないか、正常に機能獲得ができておらず、明らかな摂食機能障害の原因疾患がなく口腔機能の定形発達において個人因子あるいは環境因子に専門的関与が必要な状態

病状   咀嚼や嚥下がうまくできない、構音の異常、口呼吸などが認められる。患者には自覚症状があまりない場合も多い。


診断基準 チェックリストの機能(A)における「食べる機能」、「話す機能」の項目(C)において2つ以上の該当項目(D)があるものを「口腔機能発達不全症」と診断する。なお、離乳完了前においては C-1〜C-8 を、離乳完了後においては C-1〜C-6 の項目を 1 つ含むこととする。

 

口腔機能発達不全症の評価

 

〜離乳完了前 〜

「食べる」機能発達不全

1哺乳: 視診による先天性歯(先天歯、出生歯)の有無、口唇・歯槽の形態異常の有無、舌小帯の異常の有無を確認する。また乳首をしっかり口に含むことができているか否か、授乳時間、哺乳量と授乳回数について確認する。
2離乳: 通常乳歯の萌出前に離乳を開始している場合、首の据わりを確認する。スプーンを舌で押し出す状態にな っていないか確認する。

 

「話す」機能発達不全

1構音機能: 視診による口唇閉鎖不全の有無を確認する(安静時の口唇閉鎖の有無)。

 

「その他」の機能発達不全

1 栄養(体格): 極端な身長・体重の異常がないかを確認する。必要に応じて、カウプ指数による評価(やせ、体重が増え ない、肥満)。
2その他: 口腔周囲に過敏があるか否かを確認する。原始反射特に口腔周囲にみられる口唇探索反射や吸啜反射が残存している様子がみられるか確認する。口の中に指などを入れると吸い付く行動や指で赤ちゃんの口唇の近を刺激すると頭を回して追いかける行動がみられるか確認する。

 

 

〜離乳完了後(18 か月以降)〜
口唇の閉鎖力検査

口唇閉鎖不全の検査は、口唇閉鎖力測定により評価する。測定は口唇閉鎖力測定器にて行う。年齢および 性別に応じた標準値と比較し年齢毎に診断する。低い値(-1SD 以下)を示し安静時や摂食時に口唇閉鎖を認めない・口呼吸などの所見を有する場合、口唇閉鎖力が不足していると診断する。

 

「食べる」機能発達不全

1咀嚼機能: 視診による歯冠崩壊歯(重症う蝕、破折歯)・喪失歯の有無、機能的因子による歯列・咬合の異常の有無を確認する。また咀嚼時の偏咀嚼の有無、咀嚼回数、咀嚼時の咬筋を触診する。
2嚥下機能: 嚥下時の表情筋緊張の有無、舌の突出嚥下(異常嚥下癖)の有無を確認する。

3食べ方(食行動): 食べこぼしたり、むせたり、自分で食べようとしなかったり、偏食、食べむらなどがないかを確認する。

 

「話す」機能発達不全

1構音機能: 視診・口唇閉鎖力検査による口唇閉鎖不全、舌小帯の異常の確認、パ・タ・カ・ラ・サ行の音の置き換え、母音化の有無等の発音時の観察と発音異常の有無を確認する。

 

「その他」の機能発達不全

1 栄養(体格): 極端な身長・体重の異常がないかを確認する。必要に応じて、カウプ指数・ローレル指数による評価(やせ、体重が増えない、肥満)、食事の内容調査(摂取栄養の調査)を実施する。

2その他 : 口呼吸の有無:正常な鼻呼吸ではなく、鼻性口呼吸、歯性口呼吸、習慣性口呼吸の有無を確認する。 口蓋扁桃等の肥大の有無等を確認する。

 

 

口腔機能発達不全症の管理の概要

概ね14歳までを対象に「食べる」「話す」等の機能の発達不全に対し、正常な機能獲得の妨げになっている医科的疾患があればその治療を行い、その後正常な機能獲得のための指導を実施します。

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